よく体力がないとしっかり眠る事ができないと言われていますが、その真実はどのような理由からなのでしょうか？

体力がないと眠れないという言葉をよく聞きますが、実際はどう

なのでしょう？

結論は、体力がないと眠れないのは本当です

深く眠りに入っていく事が高齢になるとできにくくなるみたいです

「若いからよく寝る」といわれますが、それはノンレム睡眠を深く

する体力があるからです

＊ノンレム睡眠とは「深い眠り」を得ている睡眠です。ノンレム睡

眠が睡眠の質を決定します

 

▼眠りを深くするには「代謝が活発」ではなくてはならない

脳の覚醒は脳内のヒスタミンによりもたらされており、脳内の

ヒスタミンを妨害する事で脳は睡眠と導かれます

脳内のヒスタミンを妨害する物質には、ＡＴＰ代謝物のアデノシン

があります

現在、睡眠物質としては、アデノシンやプロスタグランジン

サイトカイン、神経ペプチドなど数十種類ものが知られています

物理的精神ストレスが続くと、エネルギーの生産能力が低下

（ＴＣＡ回路におけるＡＴＰ生産が阻害し疲労へと繋がります

＊疲労や体力の低下がＡＴＰ生産（代謝）を低下させアデノシン

など、睡眠物質の生成を低下させます

 

▼さらに、貧血も関係している

体力が低下していると、当然内臓機能も低下しているので造血

作用も低下します。貧血になると、十分な体力が生み出されにく

くなり、疲れ易くなるなどの症状が出ます

あと、むずむず脚症候群は鉄欠乏性貧血の人に多く、生理出血

の多い人や妊婦に起こりやすいことや、人工透析を受けている人

にも多いです

症状が出ると、起きて歩き回ったり、足を動かすと症状は一時消え

ます。しかし眠ろうとすると、またむずむず感が出てきて、結局眠れ

ないという事になります

 

▼一番大事とされているのが「日中の活動」

「疲れる事で眠る事が出来る」という考え

要するに、体力があり日中心身をしっかり使うと、夜になると疲れ

て深い眠りが得られます。当然のことながら、体力が低下してい

て心身をあまり使っていないと、夜になっても疲れていないので

眠れませんよね

人といえども、動物です。動物は筋肉の疲れを取る為に睡眠を

とるのです。筋肉が疲れなければ睡眠は必要なくなります

近年私たちの身体活動量は極端に減ってきています。家事にお

いては電気製品などの普及により家事労働が軽減され、職場に

おいても省力化、機械化が進み、仕事をするのに体を大きく使う

必要がなくなっています

 

▼日光浴の不足も活動力低下に繋がる

太陽の光を捉えると、脳内でセロトニンというホルモンの分泌が活

発になります。きちんとセロトニンが分泌されることで、メラトニンが

生成させて朝の目覚めが良くなり、夜はぐっすりと眠れます

 

●まとめると

体力が低下していると、代謝が低下して睡眠物質の合成が滞る

事や、日中の活動力が低下する事などにより、睡眠の質が悪くな

る傾向が強くなるという事です

その他には、生活リズムが一定しない、脳を興奮させるストレスが

ある、アルコールの過飲、病気などが不眠や睡眠の質を悪化させ

る原因となります