最初は外がやたらと眩しい感じで、やがてまぶたの制御が聞かなくなり、まぶたを開ける事が不可能となる「眼瞼痙攣」という病気があります

▼眼瞼痙攣とは

目の乾きや眩しさなどのドライアイとよく似た症状を起こす病気に

「眼瞼痙攣」があります

重症化すると、まぶたが開きづらくなって、周りが見えなくなって

しまうことも

 

▼原因は？

脳にあると言われています

両側性の眼瞼痙攣の原因は、顔面神経に指令を与える脳の深

部（大脳基底核）の異常とされています

病名から、単に「まぶたがピクピクする病気」と思いがちだが、様

々な症状が出ます。まぶたの動きが不自然になり、目を上手に

開けられず、まばたきが増えます。感覚も過敏になり、強い眩し

さや、目の乾きを訴えます

薬剤が原因になることも

睡眠薬や抗不安剤薬を長期服用すると、脳の中央にある「視床」

が過度に興奮し、まぶたの痙攣や痛みを伴う眼瞼痙攣が引き起

こされます

眼瞼痙攣の約４０％が薬物性とのデータがあります。抗精神病薬

ベンゾジアゼピン、チエノジアゼピン系薬物（抗不安薬、睡眠導入

剤）の服用歴は、診断および原因診断に必要な情報です。更に

シンナー、ガソリン、蟻よけの薬剤などの化学物質も関係してい

る可能性もあります

その他、出産や外傷などが原因になる事も

出産時の外傷、ある種の感染症、重金属や一酸化炭素中毒

外傷、脳卒中、遺伝子異常、精神的なストレス

 

▼眼瞼痙攣の治療法

今、主流となっているのは「ボツリヌス菌を注射」する方法

発見時期が早いほど、ボツリヌス菌の毒素を注射する「ボトック

ス治療」は効き目が良いことがわかってきています

眼輪筋を一時的に軽度麻痺させ症状を緩和させるといった方

法となります

精神的ストレスや抑鬱があると症状が悪化するので、心の安

定も必要になってきます

薬が原因の場合はやめるという事を行う

安定剤、睡眠導入剤、抗精神病薬の連用や化学物質への

曝露が原因や誘因になっている場合は、可能な限りこれら

の薬の服用を中止したり、曝露しないようにする

更に、「感覚トリック」という方法もある

良性本態性眼瞼痙攣患者や片側顔面痙攣患者の中には

感覚トリックを利用して症状を緩和させている患者もいる

事が知られています。「感覚トリック」とは、特定の感覚的な

刺激によって症状が軽快することがあります。例えば、痙性

斜頸で頬に手を当てるだけで頚の曲がりが一時的に改善

されたり、眼瞼痙攣ではサングラス着用などで光刺激を減ら

すと症状が改善される方法です

 

◆正に「社会の歪」が眼瞼痙攣

ストレス社会が向精神薬の乱用を招き、その結果として眼に

症状が出ています。ボツリヌス注射で神経を遮断するという

方法も１つですが、ストレス疾患を少なくする取り組みが真の

治療となるのは言うまでもありません