むちうち損傷の中でも比較的軽度なもので全体の約80％を占めると考えられています。胸鎖乳突筋・全斜角筋・僧帽筋・菱形筋・棘上筋・棘下筋・大胸筋などの損傷や椎間関節の捻挫による疼痛、圧痛、運動時痛が見られます症状は「寝違え」に似ることもあります。手指や前腕、肩などの感覚異常、頭が重く感じ、頭痛や首周りの痛み、上肢の易疲労や脱力感などの「不定愁訴」を主体にします。約３週間程度で軽快するといわれるが、外力の程度では数か月愁訴が持続することもあります。交通事故などで起きるむちうちはこちらに分類されます。頸椎の障害は、上肢の機能にも影響を与えるため専門家による適切な判断と施術が必要と感がられています。

軽度の頸椎捻挫型の場合は保存療法（手術を行わない施術）としています。初期には安静を原則として、症状によって頸椎カラーなどで頸部の固定を行います。軟部組織（筋肉や靭帯など）の修復や炎症症状（熱感や発赤、疼痛など）の改善を待って、約二週間以降、なるべく早く固定具は外します。湿熱による温熱療法がより効果的であると考えられており、手技療法も穏和なものから始めます。そして経過を追いながら、適切な強度に変えていきます。また、牽引療法、特に静荷重（軽い）による緩い牽引は、幹部の安静化を図る意味からも有効と考えられています。

交通事故による頸部の損傷は、その外力の図れなさから重篤な後遺症を残すことも少なくはありません。ですが、保険会社などを通すことから手続きの煩わしさから施術を途中でやめてしまう方も多いと聞きます。頸部は神経などがたくさん集まる重要な部分であり安易に考えてはいけません。専門的な施術を継続して実施するためにも１度、専門家による施術を継続して受けることをお勧めします。また、保険会社とのやり取りになれている整骨院も現在では増えていますので、そういったところを選択すると安心して任せられます。